
おはよう、お嬢ちゃん。
こんなところで朝寝坊のお嬢ちゃんに会うなんて奇遇だな。
これも運命の巡り合わせってやつか?
ははは、悪かった。からかってなんかいないさ。
そう怒るなって。怒った顔もまた可愛らしいんだがな。
ああ、ここから見える湖の景色が好きでね。
時々ひとりで散歩に来るのさ。 この白銀の季節は特に素晴らしい。
ん? 意外だって? こう見えても俺は真冬の生まれなんだぜ。
・・・ありがとう。 知っていたのか。
お嬢ちゃんのおかげで、今年は朝から素晴らしい誕生日になったな。
おや、くしゃみなんかして。 冷えたりしたら大変だ。
俺の胸の燃える炎で暖めてやりたいところだが・・・わかった。冗談だ。話は最後まで聞いてくれ。
そこのタンブラーに、さっき淹れてきたばかりの熱いカプチーノが入っている。
それを飲んで温まるといい。
さて。
これでお嬢ちゃんと俺とは、一緒にモーニングカプチーノを飲む間柄、ってわけだ。
ははは、その様子ならどうやら大丈夫そうだな。
そろそろ散歩の続きに戻るとするか。
もちろん付き合ってくれるよな? お嬢ちゃん。
[On Oscar’s Birthday 2014]

